技術仕様
NL CBTの強み:次世代のテスト環境を支えるQTI 3.0の実装
QTI 3.0では、テストや問題のデータが他のシステムに移行しても整合性が保たれるように設計されています。
これにより、NL CBTを利用することで、他のプラットフォーム間でもテストが正確に移行・再利用できるという利便性が高まります。
NL CBTが実装するQTI 3.0は、縦書き対応、アクセシビリティの強化(特にPNPによる個別対応)、そして相互運用性の向上といった点で、従来のテストシステムと比べて大きなアドバンテージを提供します。
特に、QTI 3.0のPNPを活用することで、受験者ごとの特性に合わせた柔軟なテストが可能になり、すべての受験者に対して公平で最適なテスト環境を提供します。
日本語や多様な受験者に配慮したテストの作成・運用を考えているなら、NL CBTが最適な選択肢です。
01
縦書きなどの日本語組版対応
従来のテストシステムでは、縦書き等の日本語組版に対応していないため、日本語のテストを作成する際に限界がありました。しかし、NL CBTはQTI 3.0の機能をフルに活用し、自然な日本語組版を実現しています。
-
現代文の縦書きだけではなく、古文や返り点つきの漢文の縦書きに対応しています。 テキストを画像化する必要はありません。
-
ふりがな(ルビ)、段組、縦中横といった高度な日本語組版機能も対応しています。
02
アクセシビリティの強化
QTI 3.0では、PNP(Personal Needs and Preferences)の導入によってアクセシビリティを大幅に改善しています。NL CBTは、PNP対応を含むさまざまのアクセシビリティ機能を実装しており、受験者ごとに最適なテスト環境を提供しています。
QTI 2.0の課題
QTI 2.0では、 受験者の個別ニーズや好みに応じたテストのカスタマイズがほとんど行われていませんでした。表示や操作方法を個別に調整する仕組みがなかったため、受験者に最適な環境を提供するのが難しかったのです。
QTI 3.0による改善
QTI 3.0では、受験者の個別ニーズや好みに応じた設定(PNP)を事前に登録でき、それに基づいてテストの表示が自動的に調整されます。例えば、弱視の受験者には大きなフォントや高コントラストの表示が提供されるなど、受験者ごとに適切な表示が行われるようになりました。NL CBTは、このPNP機能をフルに活用し、受験者一人ひとりに最適化されたテストを提供します。
NL CBTの対応
NL CBTは、スクリーンリーダーによる読み上げやキーボードによる操作に対応しています。これにより、視覚障害者や肢体不自由者でもスムーズにテストを受けることが可能になっています。QTI 2.0でこれらが不可能というわけではありませんが、実際の実装では十分に対応できていないケースがありました。
03
相互運用性の向上
QTI 3.0の大きな改善の一つは、相互運用性の飛躍的な向上です。QTI 2.0では、異なるシステムやプラットフォーム間でテストや問題を移行すると、表示や動作に一貫性がなく、正確に再現されないことがよくありました。
具体的な改善点の一つは、標準CSSクラスの導入です。標準CSSクラスを用いることによってり、異なるシステムやプラットフォームでも統一されたデザインやレイアウトが維持されるようになりました。QTI 2.0ではこのような標準クラスが存在せず、各実装が独自のクラスを使っていたため、システム間での不整合が頻発していました。
QTI3の改善点のリストは、High-Level Comparison Between the Latest QTI Versionsをご覧ください。
Paul Grudnitski
Amp-up.io社 社長
ポール・グラドニスキ
1Edtech QTIチーム元共同議長
2012年から2021年までPearson School Assessmentsでチーフアーキテクトを務め、オンライン評価プラットフォーム「TestNav 8」の設計と導入を主導。また、米国特許を複数取得し、デジタルダッシュボード技術やIMS QTI 3の規格開発に貢献しています。
2021年9月にAmp-up.ioを創業。CEOとして教育者を中心に据えた革新的な評価技術を提供しています。
